レーニア国立公園 私のお勧め ルート1
タコマ富士
レーニア山は、
日本の富士山に似ているので、19世紀末に始まった日系移民によって、
「タコマ富士」と呼ばれるようになりました。
アメリカ ワシントン州 レーニア国立公園は、
シアトルタコマ空港から車で2時間ほどで行けます。
以前の記事の冒頭で、
日本のヤングママが、ロサンゼルスの空港でレンタカーを借り、
小学生の娘2人を連れて、
ヨセミテ国立公園へ行かれた話をしましたね。
ヨセミテは、車で、
サンフランシスコから4時間、
ロサンゼルスから6時間、かかります。
たった2時間で行けるレーニア山は、お手軽に大自然を楽しめます。
とても美しくて雄大な山ですので、是非行ってみてください。
上の記事には、
「人気のパラダイスは・・・早く到着することがお勧め」とありました。
シアトルからでしたら、朝の9時に出ても、
パラダイスに着くのは正午近くになります。
もっと早く出なければなりません。(週末は駐車場が混雑します)
そんなに早く出るのであれば、違うルートを試すのはいかがでしょう。
私がお勧めするは、山の美しさを堪能できる観光ルートです。
ということで、皆様に、
「私なりの レーニア国立公園 お勧めツアー」をご案内いたします。
その前に、宿泊か日帰りかを決めたい
究極の山の美しさを堪能できるのは、早朝か、遅い午後でしょう。
ですから国立公園内に宿泊して、早起きするか、
午後、日が傾き、観光客が疎らになった頃、
日暮れのトレイルをゆっくり散歩するのが通のやり方です。
残念ながら、どの観光ガイドも、その重要な点を紹介してません。
というか「紹介してる人たちも知らないのでは?」と思ったりします。
特に高山植物の花が咲く夏は、ここはまるでパラダイスのようで、
それが「パラダイス」と呼ばれるようになった由縁だそうです。
下掲載の写真のような感じです。(Annual pass / $50)
この年間パスカードの写真が綺麗なので、
私は今でも、車のフロントガラスの霜取り用に使ってます。(笑)
(10数年前の年間パスですので、番号は無効です)
ところが、パラダイスにあるホテルは、夏の間だけしか泊まれません。
しかも春には予約でいっぱいになってしまいます。
まだ冬なのに、私がこの記事を書くのは、
今がホテルの予約をする時だからです。
ちなみに私が予約するのは、自分の好きな日を確保するため、
パラダイス・インは、年明けの予約受け付け最初の日です。
もう一つのホテル、
ナショナル・パーク・インは、一年中宿泊できますが、
これも夏の予約はすぐに埋まってしまいます。
とはいえ「そんな先の計画は立てられない」と思われるかもしれませんね。
そんな方々のための「日帰りコース」
「私のお勧め ルート」は、
パラダイスの反対側から入ります。
サンライズ(Sunrise)
サンライズは、レーニア国立公園の東側にある絶景の場所です。
シアトルからでしたら、3時間ほど、
タコマからは、2時間半で行けるでしょう。
高速道路の州道(State Route)164 から、
SR 410 を南に降りて、そこから国立公園に入って、
サンライズへと向かいます。
急な坂道を上がって行くと、レーニア山が目の前に見えてきます。
(自転車で登る人もいる)
ここは是非、午前中に行って欲しいです。
太陽の位置、つまり光の関係で、山がより美しく見えるからです。
パラダイスより混雑してないので、駐車場に余裕があるのが嬉しいです。
ここは標高が高いので、
オープンするのは、6月最後の週末か、7月の始め、
そして夏の終わりには道を閉じてしまうので、期間が短く、
知名度は低いかもしれません。
だから良いのです。(人が少なめ)
オープンしてすぐの数日間でしたら、
北欧の雪解けのような景色を楽しめます。
(こんな感じ、もっと雪があると、ムーミン村を思わせる)
絶景を楽しめる様々なトレイルもあるので、
夏から秋にかけて、
別の機会にゆっくりとハイキングを楽しむのも良いでしょう。
(ビジターセンター)
さて、ビジターセンターを観覧した後、
トイレや、ちょっとおみやげ屋さんに寄って、
名残惜しいですが、次へと進みます。
サンライズから降りて、
SR 410 をさらに南下し、
峠の三叉路まで行ったら、左へ曲がり、チノック・パスの方へ向かいます。
穴場
ここは、私の進める穴場です。
冬の間は通れ無いので、限られたルートです。
と言っても、この峠の名は、地元の人は知ってるでしょう。
ところが、ここの美しさは 地元でも知られてないようです。
年の始めの冬に、降雪量が多ければ、
通れるようになった頃の道は、雪の壁で挟まれていて素敵です。
そして雪はどんどん溶けていきます。
夏になると、視界が開け、ここから見る景色はとても素晴らしいです。
すぐに、ティプソー・レイクが見えてきます。
(左後ろにレーニア山がチラッと見えますね)
7月上旬は、ここはまだ雪にすっぽりと覆われてます。
湖の周辺には、駐車場とピクニックテーブルがあるので、
私は、ここでランチ・タイムを取ります。(雪が多ければ車の中で)
湖の周辺は、高山植物のお花畑が広がっています。
お花の季節は短いですし、毎年、いつが最盛期なのかは分かりません。
2015年8月に行った時は、パラダイスよりここの方のお花が満開でした。
日本からのお客様をご案内していたので、
こちらのコースを選んで本当に良かったです。
湖の近くまでトレイルも伸びているので、湖の中も覗けます。
この先には、チノック峠があり、そこも見応えがあります。
すぐ先ですので、是非、峠まで行ってみてください。
そうして、SR 410 を戻り、三叉路から、SR 123 を南下します。
オハナペコッシュ(Ohanapecosh)
そこに行くには、ちょっと時間的に制限があり、難しいので、
別の機会に来ても良いでしょう。
ビジターセンターがあり、広いキャンプ場もあります。
気温がちょっと高めなので、太くて大きな木がいっぱいあります。
川の周りで遊んでるのは、キャンプしている人たちです。
(雪解け水ですので、とても冷たいです)
さぁて、これからちょっと北へ戻り、再び国立公園内に入ります。
1日だけの入場料は、25ドルですので、
サンライズに行った時のレシートを見せるだけで入れます。
登りのドライブを楽しむ
国立公園入り口付近にも渓谷があります。(お時間があればどうぞ)
渓谷を見るなら、ボックス・キャニオン(Box Canyon)はお勧めです。
ここには大きな一枚岩があり、絶壁のはるか下に川が流れています。
この写真は、一枚岩の上から橋の上にいる友人たちを撮ったものです。
(一人が万歳してる)
このドライブはとても楽しいです。
何度も車を止めて景色を見たいかもしれません。
(秋に来た時は、枯葉が道に落ちる様にうっとりしました)
さて、どんどん美しい谷を登っていきます。
途中で、反対側の滝も見えます。
(こちら側も雪融け時でしたら、道の上から水が降りてきたりします)
この先をU字に曲がり、谷を登ると、
二つの美しい湖が見えてきます。
大きい方の湖は、とても美しいです。
リフレクション・レイク(Reflection Lake)
この湖は、逆さレーニア山が見れることで知られています。
(風が無い日は、きれいに見えます)
ここも冬の間は雪で埋もれてしまって通れません。
道路がオープンしたころでしたら、雪の壁を見れます。
ここでちょっと車を止めて、湖沿いのトレイルを楽しむと良いでしょう。
ここには、レーニア山の反対側に、
スティーブンス・ピークという地獄のような急な坂の登山道があります。
(何人もの友達たちが行きましたが「二度と行かない」と言ってた・笑)
さあ、ここを越えると、いよいよパラダイスです。
この湖とパラダイスの間には山があるので、その山をぐるりと回ると、
急にレーニアさんが目の前に、ボーンと現れます。
その瞬間を、絶対に、見逃さないで欲しいのです。
私はこの曲がり角の前から、皆に「前を見ていて!」と言います。
その感激は、ひとしおです。
(一瞬ですので、うっかりしていたら見逃します)
見逃しても、ちょっと先に行けば駐車場があるので、
そこでじっくりと目の前に広がるレーニア山を堪能できるでしょう。
パラダイス
さて、やっとパラダイスに到着しました。
私の案内では、午後4時ごろになっているはずです。
それより遅くても大丈夫、ここの夏の日は長いです。
実は、午後4時以降に着くのが、このルートの重要な所なのです。
週末は、パラダイスの駐車場はとても混みます。
ところが、この時間になると、人々は去り始めるので、
車を駐車しやすいのです。
もう一つの理由は、これが最も大切なことなのですが、
この時間あたりから、
パラダイスから見るレーニア山の美しさが増していくのです。
私にすれば、この頃に山を去る人は、
「なんてもったい無いことをするの⁉︎」と言いたいくらいです。
パラダイスインで宿泊できれば、さらに素晴らしいでしょう。
(ホテルの部屋の窓から見たレーニア山、午後5時ぐらい?そうだったとしても夏至の時期でしたら日没まで、あと4〜5時間ぐらいです)
帰路に立つとしても、慌てる必要はありません。
この辺りの夏の時間は長いので、しばらくの間は、
ゆっくりとトレイルを散策できます。
この周辺は、とても良く整備されていて、
坂は急ですが、トレイルが舗装されており、車椅子でも行けます。
さあ、まだ午後4時です。
パラダイス観光は、これからが本番です。(ウキウキ)
続く(笑)
と、ここでこの記事は終わります。
朝、遅めに出発される方のためにも、
レーニア山、通常ルート観光コースもお伝えしたいと思ってます。
そのコースも、午後4時ぐらいにパラダイスに到着するので、
次の記事にに掲載するつもりでいます。
私は双方のルートを使い、
何組もの日本からのお客様方を案内しました。
そして皆様から、
「ガイドになれば良いのに」と言われてきました。
できたら、そうしたいくらいです。
私は、レーニア山を案内するのでしたら、毎月でもしたいです。
ところで、ちょっと話は違いますが、
カナディアンロッキーのルートもあるのです。
いつかご紹介できれば と思っています。
では今日はこのへんで、シータック!