小さな恋のものがたり
朝ドラ・わろてんか・恋話
”わろてんか”の21週は、”ちっちゃな恋のものがたり”でした。
隼也とつばき、そして、
リリコとシローの恋のお話です。
”ちっちゃな恋のものがたり”は、
”小さな恋のものがたり”に絡んでるんじゃないのかな、
と思って、今回は”小さな恋のものがたり”目線で書いてみます。
隼也とつばき
この二人の恋は、てんと藤吉の駆け落ちを思い出させます。
「駆け落ちして結ばれるのかなー」てな感じでしたが、
”小さな恋のものがたり”のチッチとサリーの恋は終わってしまったので、
隼也とつばき の恋も終わるのでは・・・
と思われるシーンは美しくて切なかったです。
小さな恋のものがたり
”小さな恋のものがたり”は、
1962年から休載しながら2014年まで続いた4コマ漫画です。
背の低い女子高生のチッチと、背の高いハンサム男子のサリーとの恋物語で、
テレビドラマ化、テレビアニメ化もされました。
マンガが始まったころは、60歳を過ぎたシータックおばちゃんは、なんと、まだ子供でした。(笑)
そしてお年頃(中・高生くらい?)になった私は、
イラストも素敵なポエムっぽいチッチとサリーの世界にハマってしまいます。
チッチとサリーの絵と詩が書かれたハンカチなんて持ってました。(笑)
一途でヤキモチ焼きのチッチと、何を考えているのか分からない・・・というか、無駄に優しいサリーの周りに漂う雰囲気に引き込まれてましたねー。
そうこうしている内に、おばちゃんはアメリカへ渡ります。
ですからマンガはすでに終わってたと思ってました。
そして今回、わろてんかで”小さな恋のものがたり”と知り「なつかしー」と思って検索してみたら、なんと、マンガは数年前まで続いていたんですねー。驚きです。
私は、もう覚えてる人はあまりないと思ってたのに。(笑)
とはいえ、原宿では知らてなかったみたい。(汗)
チッチのヤキモチがとても面白く、現実離れしていて、普通だったら、こんなヤキモチ焼きは嫌われてしまうでしょう。(はた迷惑な女の子?)
それでも読者がチッチを可愛いと思えるのは、
ちっちゃいのに、子犬みたいに一生懸命。
そして、女の子の奥にある気持ちを素直に表してるからじゃないでしょうか。
「うんうん」と共感し、素敵な男の子サリーを好きなのに、高校生ではどうにもならないもやもやした恋心にくすっと笑って発散しながら、ほんわかできるところに魅力があるのでしょう。
チッチが分別のある女の子だなんて、面白くありません。
そんなチッチを支えてくれるサリーは、女の子の理想の男の子です。
チッチのような女の子を好きになってくれる男の子なんて、まあ現実にはありえないけれど・・・(笑)
ありそうでなさそうな話を、ふんわりと包むイラストや詩が素敵でした。
結局、チッチとサリーは別れるのですが、それが初恋というものでしょう。
高校生カップル?
英語で、ハイスクール・スイートハーツ(high school sweetherts)という言い方があります。
高校時代の恋人同士と言う意味です。
結婚した人たちが「私たち、ハイスクール・スイートハーツよ」とか、
「彼は私のハイスクール・スイートハートだったのよ」なんて過去の関係に使ったりします。
それでも、アメリカでも高校生のカップルが結婚する確率は低いです。
しかも結婚しても離婚になる確率が高く、
10年後の離婚率は46%、平均離婚率の32%より14%高いです。
ところがなんと!
25歳かそれ以上になるまで待って結婚した(高校生恋人の)離婚率は22%と、10%も低くなりました。
まあ、それだけ待てるんなら結婚してもやっていけそうだけど、待てないのがほとんどでしょう。
ではチッチとサリーが25歳になるまで恋人でいられるのか?
うーん・・・生々しい現実の世界に入るようで、別のマンガになってしまうのでは?と思ったりします。
どうにもならない高校生の恋だから、チッチとサリーの話はキレイで魅力的なのでしょう。
どんな男の子だったらモテる?
そりゃ、サリーみたいな男の子はモテるでしょう。
でも、いないですよねー。(希少動物)
サリーの内面はあまり表現されてないように思えます。サリーは、自分について語ってないようです。
それがまた良いのですが、女の子にとって、それは胸キュンで、
男の子にとっては「何これ、男は外見ってこと?」に思われるかもしれません。
自分を語らない男性については、こんな話があります。
一組の夫婦と、婚約しているカップルはとても仲が良い友達同士でした。ところが婚約してた二人は、婚約を解消してしまいます。しばらくの間、夫婦の方は二人をそっとしていたのだけれど、ある日妻は「そろそろ会ってみては」と言い、夫も賛成します。
そして妻は女性と、夫は男性と休日を過ごすことにします。
婚約破棄の女性は、破棄について涙で語り、妻は「うんうん」と聞いてあげます。二人はお互いの思いを分かち合って良い時を過ごしました。そして妻が家へ戻ると、夫もすでに戻ってました。
妻は夫に「彼はどうだった?」と聞きます。
夫は「楽しかったよ」と答えます。
妻「何してたの?」
夫「一緒にスポーツゲームを見た」
妻は夫とその男性が婚約破棄について何も話さなかったのに唖然とするのですが、
自分の気持ちを語るのが苦手な男性は多いのです。
サリーって、どんな男の子?
自分を語らない男性の部類のサリーと思われますが、
観察したら、サリーが女の子にモテる理由が分かるかもしれません。
- さりげなく優しい
- 多くを語らない
- 清潔感がある
- ひょうひょうと我が道を行く
- たまにちょっと突き放す
外見は除外しますね。(笑)
さて、
- さりげなく優しい:チッチが失敗しても軽くフォローする。
- 多くを語らない:喋り過ぎたり、自慢話、相手の話を聞かない、聞いても自分の話にすり替えるなんてことをしない。
- 清潔感がある:これはとても重要です。きちんとした格好をしている男の子は「王子様」に見えたりします。
- ひょうひょうと我が道を行く:ストレスがたまったり「自分を知ってほしい」という過度の気持ちがない(重く感じる)。適度に、どっちでもいいと思ってるくらいが良い。女の子をイライラさせたり不安にさせたりすることもあるけれど、チッチとサリーでは、ここが魅力になっている。
- たまにちょっと突き放す:男性は面倒くさがりやなので、女性をうるさく思えたら距離を置いて冷静になるのは双方にとって良いかもしれない。(女の子の方が離れてしまう危険性もあるのでほどほどに)補足として「サリーは浮気性?」と思った人もいるらしいけれど、高校生の恋なら、チッチより素敵に思える女の子が現れても男の子としては普通。
てなところでしょうか。
現実
マンガですから、サリーがカッコ良くなくては面白くありません。
チッチも、そんなハンサムな男の子だから、あれだけ頑張れたのです。
では現実はというと、ハンサムで背が高くカッコいい男性はモテるかもしれませんが、確率を考えても、全ての女性はそんな男性を射止められないでしょう。
では「男性はカッコ良くなくても良いってこと?」と思うかもしれません。
しかし! 違います。
美形で、背が高くなくても、カッコいい男性は沢山いるのです。
例えば”釣りバカ日誌”のハマちゃん、万年ヒラ社員なのに魅力があります。
また、私が知ってるノミの夫婦たちも、夫は背が低くて、ハンサムでもないのに、奥さんたちは美女ばっかりでした。(日本でもアメリカでも)
例えば、あるアメリカ人夫婦の場合(ハワイ生まれのカップルです)
この二人の出会いは、双方の友人のアパートでした。
彼はモジャモジャ頭で(当時アフロヘアが流行ってた)台所のテーブルでマリファナを新聞紙に巻いてるとこだったそうです。
私は当時の彼の写真を見せてもらいましたが、チンチクリンでまるでトロールでした。(笑)
彼女の方は、3人分の仕事を1人で出来るくらいの優秀な事務員さんです。フラダンスの先生もやってて、スタイルは抜群、しかも美人です。
当然ですが、彼女は彼に、全く関心がありませんでした。(変な人だと思っただけ)
彼は11歳の時に小児糖尿病だと診断され、普通の子供のような生活はできなくなり、大人になれない(つまり寿命が短い)と言われたそうです。それで生きる望みを失い、勝手気ままに生きてましたが、なかなか死なないので(本人談)改心して真面目(?)な人生を送ることにします。
そして、街中の小さなコンビニのような屋台の店番をします。すぐに常連客がついて売り上げは良くなります。ところが、二軒目を近くに出していた店主が嫉妬して彼をクビにします。
当時、彼の視力は落ちていたし、次の仕事を見つけるのは難しそうに思えました。ところが、役所が資金を出して空港に同じような屋台を出すことになります。
今度は自分の屋台で、客の質も上がり、彼の収入は劇的に増えました。(ちなみに街中の屋台の売り上げは、ボチボチのまま)
そうしている内に、友人の友人、あのフラダンスの事務員さんに再会し、めでたくゴールイン(結婚)します。
彼はカラオケが大好きで歌はプロ並み、そして結婚式の司会なども頼まれるほど会話が上手でした。(ハマちゃんみたい)
私が会った時は、病気ですでに働けなくなってましたが、それでも歌は大好き、料理も上手で(スイーツもよく作ってた)友達も多く、面白おかしく暮らしてました。そうして「大人になれない」なんて医者に言われて人生を諦めてたのに、50歳過ぎになるまでの命を楽しみました。(お葬式は私が仕切らせてもらいました)
さて彼から聞いた逸話の一つにこんなのがあります。
ハワイ島でのこと、彼は、すでに視力が落ちてたのに、車の免許書を返却してませんでした。(彼が言うには「聞かれなかったから」)
島を隅々まで知ってたので、わずかな視力と感覚で運転できたそうです。
そうしたある日、道端で、本土からの旅人の大学生お姉ちゃんを拾います。
「反対側の町へ行きたい」と大学生が言うので、彼は「その町にいる叔父さんに会いに行ってもいいから乗せてってやろう」なんてことになります。
走りながら彼は「自分は目が見えなくてね〜」と白状すると「またまた〜」と大学生は冗談かと思って笑い飛ばします。
しばらく走って彼は、自分がいつも使っている裏道を「そっちの方がキレイだから、入ってもいい?」と聞きます。
ちょっと警戒した大学生でしたが、すでに意気投合していたので「ええ・・・いいわよ」と答えます。
裏道は美しくて、しかもガイド付きです。
喜んでる大学生は、あちこちの木に咲く花を指差しながら「あの花はなんて言うの?」なんて聞きますが、彼は「えっ、ええー?」と良く見えません。しかも運転しながらです。
「あー、わかんない」などと適当に答えて、車は本道に戻りました。
さて道路はまっすぐです。
そして急に、大学生のお姉ちゃんの顔色が変わり、叫びます。
「ス、ストーップ!!!」
彼は急ブレーキをかけて車を止めました。
すると工事中だったのか何なのか、警察官(みたいな人)が道路の真ん中に立って片手を前に出し「止まれ」の合図をしてたのです。
すんでのところで、ひいてしまうとこでした。(彼は「中央線にブレンドして見えなかったんだよね」と言ってました)
その後、大学生は、彼の目が見えないのを信じたようで、「あっちが」「こっちが」と、うるさいくらいに道の状況を言ってたそうです。
そうして彼は、無事に彼女を送り届け、叔父さんのとこで2〜3日泊まって自分ちに戻りました。
これは彼だからできたことで、読者は、ぜーったいにやってはいけません。
彼の運転免許は、次の切り替えで取り上げられたそうです。
リリコとシロー
朝ドラのもう一つの恋は、リリコとシローですね。
シローは、カッコ良くない男性です。
”小さな恋のものがたり”としては、隼也とつばきが上手くいけば、こちらが結ばれない、反対に上手くいけば、隼也とつばきは結ばれないってことになるんでしょう。(ネタバレを読めば分かるけど)
シローは、美人のリリコには似合わないような男性ですが、元々はドイツで音楽を学びたいと思ってる(私からすればカッコイイ)男性です。
実は私は、見てくれの良いカッコイイ男性が苦手です。
なんか「俺ってカッコイイでしょ」的な感じが嫌味に見えるんですよねー。
もちろん、カッコ良くて素敵な男性はいます。
私だって「あの人いいわね」と思ったりすることもありますが、女性に人気があると聞いた途端「なんだ」と冷めてしまいます。(笑)
ただね〜、カッコイイ男性は、本人にそのつもりが無くても、カッコ良く振舞うんですよ〜。
ですから、見てくれはどうでも、カッコ良く見えちゃうんですね〜。(暗示にかかったみたいに)
もし男の子が、女の子にモテたいのであれば、自分のことばかり考えるより、女の子が何を考えてるのか探った方が近道でしょう。
女の子と話すだけではダメです(よ)。
彼女らは「男の子に話を合わせる達人」と思った方が良いです。ニコッと笑いながら心の中で「こいつダメだわ〜」なんて思ってるヤカラなのです。
ですから、女子の漫画を読むのはオススメします。
私は、女子にモテたい男の子が、モテる教科書とも言える女子マンガをなぜ読まないのか「勉強不足じゃねーの?」と思ってるくらいです。
男子はそんな漫画を読んでイラっとするかもしれません。
ふふっ、それが理解できないようであれば、結婚しても「こいつダメだわ〜」の域から抜けられないでしょう(よ)。(「違う!」と思われた方は、どうぞご勝手に)
最近見たNHK の番組でしたが、合コンで彼女をゲットしたい男性が、
合コンの途中で「な、なんと、ヒーローコスプレ」に着替えたのです。
ハズレですね〜。(大阪だったら受けたかも、なんてコメントもあったらしいけど)
女子から見た本当のカッコ良さは何なのか、
朝ドラ22周目のシローの恋はどうなるのか、
そして隼也も。
お話は戦争の時代へ突入していくようですし、どうなるのか楽しみです。
それでは今回はこの辺で、シータック!