シアトルタコマのおばちゃんブログ

アメリカ在住30年以上、現在シアトルタコマのあたりに住むおばちゃんのブログです。

日本人が英語教育を6年受けても喋れない10の理由

喋る、その根底にあるもの

 

カナダ在住の日本人がこう嘆いてました。

 

「姪が遊びに来たんだけどねー。

国立大学の英文科を出てるのに、英語が喋れないんだよー」。

 

英文科を出ても喋れないのは驚きですが、

今の日本人は、英語教育を中高6年受けても、英語を喋れません。

 

私も、初めてアメリカに来た時は喋れませんでした。

 

ということで、

日本人が英語を喋れない10の理由と対策について考えてみました。

 

 

 

1. そもそも英語を好きではない

 

英語で喋れたらカッコイーと思うけど、

そんな動機では頑張れない、

 

外国旅行で英語を喋れたら助かるけど、

それだけのために英会話を習うのは面倒、

 

と、思ったことはありませんか。

 

私の友人は、しょっちゅう海外旅行に行きますが、

「英語が話せたらいいわよねー。私も習おうかしら」

と同じ事を言うだけで、何もしません。

  

多くの人は、英語で喋ろうとしても、途中で挫折してしまいます。

 

それは、一生懸命に努力して英語を話したいと思うほど、

英語を好きではないからです。

  

本当に好きでしたら、すでに話せてるでしょう。

 

英語を話せるようになった自分には興味がありますが、

そこに到達するため努力するモチベーションはありません。

 

 

2. 英語を必要だと思ってない

 

モチベーションが無いのは、英会話を学んでも役立たないからです。

 

努力しても、話す機会が無ければ、無駄になってしまいます。

 

留学しても、単位を取るのに忙しくて現地人と会話する暇もなく、

日本人同士で連んでいる留学生は多いようです。

  

そんな中で、日本でも、英語で話せるチャンスが訪れようとしています。

 

最近、外国人旅行者が多くなってきました。

 

日本政府は、外国人旅行者を増やし、

地方へも行ってもらえるよう働きかけています。

 

地方でも、英語を話せる人が必要になっています。

 

東京オリンピックも、後押ししてくれるでしょう。

 

まず使える英会話を覚えるのはいかがですか。

 

私も英語は苦手でしたが、

アメリカ人と結婚し、必要となったので、話せるようになりました。

 

もちろん、国際結婚しても英語を話せない人もいます。

 

つまり、自分にとって、必要なのかどうかなのです。

 

 

3. 私たちは、学校で、英会話を学んでない

 

さて、冒頭で述べた友人の姪御さんですが、

英語が好きで英文科に入ったのに話せなかったのは、

英語を学んだのに、英会話を学ばなかったからでしょう。

 

日本の中高の英語教育は、読み書き中心です。

 

受験に受かるための英語なので、話せなくても良い成績は取れます。

 

多くの生徒にとって、英語の授業は、

良い大学に入るための、辛い6年間なのかもしれませんね。

 

「アイ ラブ ジュケーン!」

なんて人がいたら英会話も好きになっていたかもしれません。

 

受験は、ペーパーテストが主流です。

リスニングをやったとしても、答えを回答用紙に書かねばなりません。

 

これから先も、読み書き主流教育は変わらないでしょう。

  

 

4. 先生の英会話力のレベルが不均等

 

こうして、話すことに目的が置かれてない教育を受けた学生たちが、

大学を卒業して、中高の英語の先生になります。

  

tuushin.biz

 

それらの先生方は、ある程度は英会話ができると思いますし、

積極的に英会話に取り組みたい先生もいらっしゃるでしょう。

 

ですが、全ての先生がペラペラに英語を喋れるわけではありません。

 

しかも、生徒たちの英語を学びたい気持ちにもばらつきがあります。

 

ですから、例えば、生徒たちに音読で暗記してもらうのはどうでしょう。

 

自然と出てくるような、自分の言葉になるまで、何度も何度も繰り返します。

口で覚えるのです。(楽しくやれればもっといい)

 

中学1年の簡単な英語の暗唱から始めて、

徐々にレベルを上げ、

3年間の教科書を全て復唱できるようにします。(歌の歌詞を覚えるように)

 

中学英語は、日常の簡単な会話くらいは出来る程度のものです。

 

それは昔から言われているのに、

未だに簡単な英会話ができないのは、宝の持ち腐れです。

 

一旦英語から離れてしまっても、自転車乗りと一緒で、

必要に応じて培ったものは戻ってくるでしょう。

 

国は、かなりの費用をかけて中学英語の教科書を準備し、

英語の基礎力を得られるようにしてくれています。

 

あるものを活用しましょう。

 

 

5. 和製英語と発音が悪い

 

和製英語とカタカナ英語は、ネイティブには通じません。

 

外国に住んでいる日本人たちでさえ「?」と思うことがあります。

 

和製英語は、日本の文化で良いと思います。

英語ではなく、別の言語だ、と思ってはいかがですか。

 

発音は、聞き取ってもらえるのに大切です。

 

ネイティブ風の発音をするには、

子供のころから英語の発音に親しんで、

顎(あご)が形成されるまでに習得しておくと良いそうです。

 

その年齢が過ぎてしまっても遅くはありません。

 発音指導の上手な先生に習えます。

 

English Room 411 ブログ::411式 英語発音完全マスター講座 (1) 「下あご」で決まる英語の発音

  

世界には様々な英語の発音がありますが、通じています。

 

ハワイ出身の友人(白人)は、

「あなたの英語は2カ国語目ですか」と聞かれたことがあったそうです。

 

ネイティブなのに、ネイティブに聞こえなかったんですね。

とはいえ会話に支障はありませんでした。

 

発音は、相手が分かれば良いのです。 

大切なのは、伝わることです。

 

ちなみに、アメリカ英語の標準語のようなものは、

General American(一般アメリカ英語)だそうです。

 

savvy-life-savvy-style.com

 

誰でもテレビやラジオのニュースで聞けるので、

その発音に慣れてみてはいかがですか。

 

 

6. 企業が求めているから

 

学校で英語の授業、もしくは英会話を重要視するのは、

企業が、英語の出来る人を求めているからです。

 

では英語を勉強し、良い大学に入り、良い会社へ就職した後、

英語を話せる人はどれ位いるのでしょう。

 

昔の話ですが、私の父は、輸出入の書類を英語で作成してましたし、

とても美しい字で英文の手紙も書いてましたが、

会話はあまりできませんでした。

 

TOEFL で高得点を取っても、

英語で会話できない日本人は多いそうです。

 

eigori.jp

 

企業は、入社や転職希望者の英語力を知るために、TOEFL を参考にします。

 

とはいえ英会話として実践戦力になるかどうかは分かりません。

 

  

7. グローバル化に翻弄

 

近年、企業が英会話の出来る人を求めているのはグローバル化のせいです。

 

企業は、国と学校に、英会話力のある子供達を育てて欲しいのです。

 

そうして圧力をかけられた生徒たちは、

ますます英語が苦手になるかもしれません。

 

ところで、日本のグローバル化は新しいものではなく、

すでに黒船がやって来た時から始まってました。

 

ですから英語を話せなくても、昔から、

グローバル化に対応できる優秀な社員はいたのです。

 

ということで、

英語教育を6年も受けて会話できないのは問題ですが、

皆が英語を話す必要があるのかも疑問です。

 

最近は、翻訳アプリも出てます。

 

www.appbank.net

 

アプリの機能はさらに進むでしょうし、

学生や社員に英語へのプレッシャーをかけるより、

翻訳アプリを有効に使えるクラス、なんてのがあると良いですね。

 

   

8. 会話に内容がない

 

英語で何を話せば良いのでしょう。

 

話すことが無ければ、相手とのコミュニケーションは取れません。

 

もちろん聞くことも大切ですが、

聞くだけでは会話は成立しないのです。

 

軽いノリで話せる人もいますが、

そんな積極的な人ばかりではありません。

 

例えば外国人に、

 

日本の事(寿司とか着物とか抹茶とか)

自分の事(自分がやってること、好きな事、思った事)

 

などを説明できるでしょうか。

 

要は、相手に伝えたい、どんなことがあるのかということです。

 

それらを事前に調べ、どう説明したら良いのか準備して、

英語のコニュニケーション能力を鍛えると良いかもしれません。

 

 

9.自信がない

 

日本人の「自信が無い」は、

「謙虚」であることを美徳とする文化に起因してると思います。

 

多くの人が、中高の6年間で英語を勉強しているのに、

自分は英語を話せないと思っています。

 

ところがアメリカでは、ちょっと日本語をかじっただけで、

大胆不敵にも「日本語が喋れる」と言う人がいます。

 

しかし日本では、そんな人が増えてしまうと、

日本人としての奥ゆかしさまで無くなってしまうかもしれません。

 

謙遜さを示しつつ、積極的に英語を話せれれば良いですね。 

 

明治維新の後に外国へ行った人々の内、

謙虚でしたが積極的で、良い評判を得ていた人々もいたようです。

  

自分の中にある魅力が何なのかを考えてはいかがでしょう。

 

それを知れば、もっと自分に自信を持てるかもしれません。

 

 

10. 恥ずかしいから

 

私はアメリカで住み始めたころ、先輩の日本人から、 

 

「恥ずかしい思いをしなければ、英語は学べない」と言われました。

 

実際に私は、何度も恥ずかしい思いをしてきました。

 

例えばアメリカ人の友人に、

「理解してないのに、分かった振りをしない方がいい」

と言われたことがあります。

 

その時、私は、かなり英語が聞き取れるようになっていて、

聞いた時は「分かった」と思ったのに、

後で勘違いしていたと気づくことがよくありました。

 

だからと言って、言い訳しても仕方ありません。

 

「そうだね」と言って、 間違ったのを忘れることにしました。

 

私の友人たちは、引き続き、私の友達でいてくれています。

 

誰も、私が変なことを言ったのを覚えてませんし、気にもしません。

 

もちろん、今でも間違えたりするので、

恥をかくのは続いていくのですけれど・・・

 

これが、おばちゃんとして言えることです。

 

さあ私なりに、

なぜ「英語教育を6年受けて喋れないのか」を考えてみました。

 

お役に立てたら嬉しく思います。

 

じゃあこれで、シータック!